導入事例

2026.07.31

韓国TMC社、Hexagonの三次元測定機レトロフィットにより LNGカーゴタンク製造における品質保証を革新

レトロフィットにより三次元測定機の寿命を延ばすとともに、大型かつ複雑な部品を、より高精度かつ高速に測定する能力を飛躍的に向上させました。
韓国のLNG(液化天然ガス)カーゴタンク用コア部品メーカーであるTMC社は、より高速で柔軟性が高く、かつ高精度な測定能力を必要としていました。しかし、同社が保有していた三次元測定機は、旧式のコンポーネントおよびソフトウェアによって、その性能と生産性が制約されていました。

 
三次元測定機のレトロフィットにより、品質管理能力は大幅に向上しました。検査サイクルの短縮と結果取得の迅速化を実現するとともに、測定可能な部品の範囲も拡大し、TMC社は環境配慮型エネルギー輸送分野におけるリーダーとしての地位を維持しています。
 
TMC社(旧Samwoo Memco)は2001年に設立された、LNGカーゴタンク用コア部品の専門メーカーです。メンブレンシート、ステンレス製コーナー部品、アンカーストリップなど、LNG貯蔵システムの構造的安定性と機能性に不可欠な重要部品の製造において、着実に技術力を高めてきました。高度な技術と自動化された生産システムにより、TMC社は業界のリーダーとして認知されています。さらに同社のメンブレン製造技術は、韓国産業通商資源部により国家コア技術として指定されています。

事業拡大に伴い、より高速で柔軟性が高く、精度に優れた測定能力の必要性が明確になってきました。同社はHexagon製の三次元測定機「GLOBAL Performance 12.36.10」を使用しており、2007年4月に導入されたこの装置は構造的には健全であり、引き続き使用可能でしたが、旧式のコンポーネントとソフトウェアが測定性能と生産性の制約となっていました。
 
特に、この三次元測定機は接触式測定に限定されていたため、LNGカーゴタンクに特有の大規模部品や複雑形状の効率的な検査が困難でした。また、操作には高度なスキルを持つオペレーターが必要であり、人材が限られていました。これらの課題に対応するため、TMC社は三次元測定機の包括的なレトロフィットを実施することを決定しました。

レトロフィットの主な構成

今回のレトロフィットでは、新型コントローラの導入、非接触測定機能の追加、新たなプローブヘッドおよびプローブ交換ラックの導入、そして最新の計測ソフトウェアの導入が行われました。
従来のコントローラはRC241へ置き換えられ、測定およびアプリケーションの柔軟性が向上しました。このコントローラはHexagonのすべてのセンサおよびツールチェンジャーと互換性があり、三次元測定機を接触式および光学式測定の両方に対応するマルチセンサシステムへと進化させています。

 
さらに、最新の計測ソフトウェアへのアップグレードも可能となりました。
HP-L-10.10レーザースキャナーの追加により、非接触測定の利点を活用できるようになり、スループットの向上と検査遅延の削減が実現しました。HP-L-10.10はHexagonの三次元測定機用レーザースキャナの中でも最も高速かつ高精度なモデルであり、測定形状誤差はわずか8µmで、接触式測定に近い精度を実現します。

 
また、Hexagonの5°ピッチで位置決め可能自動回転プローブヘッドHH-A-T5および自動プローブ交換ラックHR-R5の導入により、プローブの着脱作業が簡素化・高速化されました。この新しい交換ラックは、再設定を必要とせず迅速かつ高精度にプローブ交換が可能であり、モジュール構造により用途に応じた柔軟な構成変更にも対応しています。
 
これらすべてを統合するのが、最新バージョンの計測ソフトウェア「PC-DMIS」であり、操作性とシステム全体の管理性を大幅に向上させています。

コスト効率が高く、高精度かつ柔軟性に優れていることから、私たちはレトロフィットを
選択しました。
TMC社 技術研究センター チームリーダー
Jihoon Lee氏

生産性・柔軟性・操作性の向上

TMC社 技術研究センター チームリーダー Jihoon Lee 氏は次のように述べています。
「コスト効率が高く、高精度かつ柔軟性に優れたソリューションであることから、レトロフィットを選択しました。このアップグレードにより、検査プロセスが高速化し、測定可能な部品や製品の範囲も拡大しました。また、新しいシステムにより効率と精度が大きく向上し、当社の用途にとって非常に重要な改善となりました。」
特にレーザースキャナーの追加は大きな効果をもたらしました。複雑形状の非接触測定が可能となり、より高速かつ高精度な検査を実現するとともに、全体のワークフロー効率が向上しました。

 
TMC社 技術研究センター シニアリサーチャー Jihyung Son氏は、次のように述べています。
「レーザースキャナーにより、大型で複雑な形状を迅速かつ正確に測定できるようになりました。また、三次元測定機の操作性も向上し、ユーザーフレンドリーなソフトウェアによって、より多くのオペレーターがシステムを使用できるようになりました。この投資により、従来設備の限界を克服し、品質管理プロセスを新たなレベルへ引き上げることができました。」
TMC社による今回のレトロフィットは、既存設備の制約を解消する重要な転換点となりました。測定効率と精度の向上に加え、より多くのユーザーが活用可能な環境を実現しています。これにより同社は環境配慮型エネルギー輸送分野において引き続きリーダーシップを発揮しています。技術力の向上への継続的な取り組みは、顧客からの信頼維持と品質・革新性の強化にもつながっています。


Hexagonは計測技術分野における世界的リーダーです。私たちは、主要産業がインフラやシステムを構築・運用し、そして革新を進めていくために欠かせない“確かな信頼”を提供しています。ミクロン単位の精密計測から宇宙探査のような壮大なスケールまで、Hexagonのソリューションは、製造業・建設業・鉱業・自律型システムなど多様な分野で、生産性、品質、安全性、持続可能性を支えています。
 
Hexagon(Nasdaq Stockholm: HEXA B)は、世界50か国で約24,800名の従業員を有し、売上高は約54億ユーロです。
 
詳細はhexagon.com/ja をご覧ください。

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