導入事例

2025.11.21

機械加工におけるリバースエンジニアリング

有限会社湘南マシーン-Absolute ArmとScanner AS1で新規ビジネスを開拓

有限会社湘南マシーンは、神奈川県高座郡寒川町にある、多種多様な金属加工に幅広く対応し、金型の治具部品や量産品の加工を主に行っている会社です。お客様に質の良いものを提供したいというモノづくりを長年貫いてきたものの、近年、価格競争が激しくなっていく中で、品質を落としていかなくては他社と戦っていけないことに疑問を感じ、「自社製品的なものを開発して他社と差別化できないか、価格で戦うのではなく技術で戦えないか、その中でお客様に引き続き満足いただける高品質なものを提供できないか」と試行錯誤していた中、もともと興味をお持ちであった3Dプリンターとスキャナーを使ったビジネスを開拓してみようと、今回Absolute ArmAbsolute Scanner AS1を導入いただきました。

 

出入りの商社さんから様々な製品情報を収集する中で、「マーカーが不要で高性能、さらに現地でスキャン可能な、持ち運びタイプのレーザースキャナー」にターゲットを絞り、それならHexagon製品が最適ということでテストを行い、ご要望にマッチしたため導入いただくことになりました。マーカー不要というのはひとつの大きなアドバンテージとなったようです。例えば、ビンテージものの製品にマーカーを貼られるというのはお客様にとってあまり気持ちのいいものではありませんし、塗装が剥がれてしまうなどの取り返しがつかない事態になることも考えられます。

 

またマーカーをはがした後に粘着剤が残ってしまうというような心配も出てきます。プロセスの最初から最後まで、部品に全く触れることなくスキャンが可能というのは大きなメリットです。また機器を接続するにあたり、ワイヤレスで配線の煩わしさが無いのも大変使い勝手がよかったとのことです。尚、Hexagonのウェブサイトに掲載されているFomula1のRed Bull RacingチームがHexagon製品を使用している」というニュースや動画が、自動車関連のお客様へ説明する際の信頼性の向上に繋がったようです。

 

Fomula1のRed Bull RacingチームがHexagon製品を使用している」

スキャナーから作成した社長像をもつ菊地社長


 

湘南マシーンではHexagonのアーム型三次元測定機とレーザースキャナーを長繊維カーボンファイバーを使える3Dプリンターと組み合わせることにより、部品はあるけど図面がない、図面はあるけど実物と違う、大型部品の補修に困っている、製品の再生をしたいが設計図がない、などのお客様に対し、「現品さえあればあらゆる形を現物化できる」というサービスを提供することが可能となります。
 

湘南マシーン代表取締役の菊地氏は、「Hexagonは自分が考えていた新規ビジネス開拓に最適な製品とサポートを提供してくれています。今まで行ってきた金属加工業と混ぜた形のリバースエンジニアリングを航空宇宙関係や自動車関連など様々なマーケットへ展開し、お客様へ付加価値を提供していきたい」とおっしゃっています。
 

PCでスキャン状況を確認


 

また「新製品のAbsolute AS1という3Dレーザースキャナは、青色レーザー仕様のため、自動車部品に多い黒色のパーツをスキャンするのにも適していて、そのスピードと精度にも満足しています。またすべてワイヤレスで接続できるので、お客様の現場でセッティングするのも簡単です」とのコメントもいただきました。

部品をスキャン、3Dプリンターで同等品を製作


 

今後はBtoBだけではなく、このような依頼をどこにすればよいのかわからない個人のお客様からもご依頼いただけるような、例えばECなども立ち上げ、SNS等を通して積極的に情報を発信していきたいとお話ししてくださいました。
 

湘南マシーンがある寒川町は町を活性化させるための企業をサポートする体制が充実していて、「これから会社を立ち上げようとしている人に対して、自分が町から学んだことを教えたり、雇用を生み出したりすることで、地元に貢献する企業でありたい。」とインタビュー中に熱く語る菊地氏の姿が印象的でした。
 

Hexagonもその一部を担う企業でありたいと切に願っています。

 

“新製品のAbsolute Scanner AS1という三次元レーザースキャナーは、青色レーザー仕様のため、自動車部品に多い黒色のパーツをスキャンするのにも適していて、そのスピードと精度にも満足しています。”

湘南マシーン 菊池社長

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